春が咲かせた桜 わんダフルシーズーず

保護犬との生活。犬の膵炎などの闘病の記録です。

初めての健康診断

さくらという名前、凄く可愛い名前だと思います。

前の飼い主さんがつけていた名前で、さくらは虐待されて保護犬になったわけでもないし、きっと本人にとっても思い入れのある名前だろうから、そのまま我が家に来てもさくらと呼ぶ事にしました。

 

義務か義務じゃないかわからないけど、保護団体の代表さんからは、名前を何にしましたか?と聞かれて、そう答えました。

 

「さくら、可愛い名前もらったなー」ってよく言ってたけど、

さくら、ちゃく、おさくさん、

さくらを大好きになるに従って、ニックネームも増えて行きました。

 

*****

 

さくらが家にやってきて、二週間ほど過ぎた頃、動物病院へ健康診断に連れて行く事にしました。

 

この後、さくらが亡くなる最後まで、とてもとてもお世話になった動物病院です。

リサーチ好きの旦那が、たくさん調べてここにしようと探してきた動物病院でした。

 

待合室にて。

 

おい、緊張してるのか?本当に面白い顔してるなぁー。

 

検査の結果は、あいにくばっちり健康って結果ではなく、心臓がちょっと悪い傾向との事で、いずれは薬を飲ませた方がいいかもとの事でした。

先生は、本を持って来て見せてくれながら、素人の私達にもよくわかるように説明してくださりました。

 

それから、もしかしたら聞いていた年齢よりももっと若いんじゃないかと期待をしていたけれど、年齢はやっぱり12歳、もしくはもうちょっと上かも。

歯の状態がぼろぼろなのだそうです。

 

定期的に検査しながら、元気に暮らせるようにしましょうとの事でした。

 

はるこも老犬になってからは、心臓が悪いと言われた事もあり、シーズーの老犬にはとても多い病気と言われていたので、そこまでの動揺はなかったけど、やっぱりちょっとショックでした。

見た目は元気そのものなのに、頑張って生きてきたのに、心臓悪くなってるんだ。可哀想だな・・・

 

そんな私を見ながら旦那は、やっぱりいずれ来るその日の私が心配だったようです。

 

とは言え、それは”今”ではない。

っていうのが、私のお守りでした。

 

さくらは、あっという間にすっかり私達の家族になりました。

一ヶ月が過ぎる頃には、まだ一カ月だなんて信じられないくらい、お互い当たり前の存在になっていました。

 

そして、心臓を指摘されたのが嘘みたいに、散歩が大好きで、よく歩く子でした。

 

引っ越してきてから一年経っていたけど、家の周りは決まった道しか歩いて来なかったので、さくらが来た事で、今日の散歩はあの道を行ってみよう、明日はあっちに行ってみようと、一気に頭の中の白かった地図が埋められて行きました。

これは本当に、犬のいる生活ならではです。

そして、裏道をお散歩してると、本当に色んなワンちゃんが暮らしているんだなって事も知る事ができた。

 

あれは、さくらが来てから一週間が経ってない頃だったけど、今まで特に何も考えずに歩いていたさくらが急に立ち止まり、私の顔を見上げると、まるで、楽しいよっていうみたいに、急にしっぽを振ったんです。

そこまでは、しっぽを振ってもらった事はありませんでした。

あの瞬間が忘れられません。

初めて私を認めてくれた瞬間のような気がしました。

 

またあくる日、すっかり慣れた頃、近所の空き地にて。

 

とっても寒い、大寒波の日だったから、カイロをガムテープで貼って散歩。

 

はるこは寒がりで、雨の日とか寒い日とか外に出るのを嫌がったけど、さくらは本当に健康的で、ぶるぶる震えてもいませんでした。

きっと、そんな風に前の飼い主さんがいっぱい散歩をさせたのかもなー。

 

 

 

 

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保護犬さくらとの暮らしが始まった!

さくらが家にやってくる日になりました。

 

保護犬を引きとる時は、まず家の様子を施設の方が観に来て、OKだったら引き受けとなるそうです。いわゆる面接です。

電話で訪問の日をやりとりをし、いよいよその日を迎えました。

 

施設の代表さんが直々に訪問しにくるのです。

 

すでに電話でのやりとりで、12歳のわんちゃんを引きとる人はなかなかいない。

この施設では、今までいなかった。だから、本当にありがとうございます。と言葉をいただいていたので、訪問と言えども、ほぼ決定のようで、すでに一緒にさくらがゲージに入れられてやってきました。

 

まさしく、どきどきわくわくです。

旦那と一緒にお迎えしました。

 

先代のわんちゃん(はるこ)がどうして死んでしまったのかの質疑応答、

再度さくらの保護された時の環境のお話、

30分くらいだと思うけど、それらを話し合いしました。

 

特に、こんな時どうする?などというテストめいた事は聞かれませんでしたが、

やっぱり保護団体としての責任だと思いますが、先代はるこに関しての話で、厳しいことも言われました。

はるこに対しては、何もしてあげられずに死なせてしまったこと、後悔しているのは、私が一番してるし、今もだけど・・・

 

とは言え、新しい家族の誕生です。

再度、書類にサインをし、譲渡金をお渡ししました。

 

と、同時にさくらにとっては、一年以上、一緒に暮らした保護施設の方とのお別れです。

わかっているのか、わかってないのか、特段寂しがる様子も見せずに、お別れの時を迎えました。

 

代表の方は、家の玄関から出る時さくらにお別れのキスをすると私を見て言いました。

 

「この子は、前のワンちゃんの代わりではありません。前のワンちゃんにはなれませんからね。それはしっかり覚えておいてください。」

 

はるこの代わりにしようなんて思っていません。それに、どの子もなれません。

だって、一緒に過ごしたあの時間を繰り返すわけではないから。

時間を戻す事が出来ない限り、私を精一杯支えてくれた犬は、はるこだけなのです。

新しいワンちゃんは別の子であり、それは、小さい頃から犬の居る暮らしをしてきた私には、充分過ぎるほどわかっています。

でも、新しい家族に選んだからには、ゼロからでも積み上げて行くつもりです。

それは、人間側も犬側もだし。仲良くなるために、精一杯の努力をします。

それに、すぐに仲良くなれる事も、もう知っています。

 

正直、厳しい言葉だなと思いました。

言わなきゃいけないから言っているんだろうけど。

 

「もし、何かあったらいつでも返してくださいね。」

 

再度、厳しい言葉を言われて、「いえ、返す事はありません。」と返事をしていました。

 

代表さんが帰り、いよいよ本当にさくらとの暮らしのスタートです。

 

「さあ、もう自由な空気を吸うのだよ、我が家族よ。」

さくらは、リビングに準備しておいたもこもこの犬小屋に、率先して入って行きました。

でも、あいにくさくらには、小さかったようで、我が家に慣れて行くに従って、小屋には入らず、私や旦那と一緒にこたつにばかり入っていましたが。

 

とはいえ、さくらは本当に犬なのに、空気をよく読む犬でした。

だからもしかしたら、用意してくれた事を察して入ってくれたのかもしれません。

 

今見ると、本当におすまし顔。かなり、よそいきの顔なんです。

さくらも緊張してたんだろうなぁ。お行儀も凄くいいし。

 

私達の事、誰なんだろうって思ってたかなぁ?それとも、新しい家族だってなんとなくわかってた??

 

なんにしても、12歳、どれくらい一緒に居られるかわかんないけど、もうどこにも行く必要はないんだからね。

とにかく、さくらは頑張ってきたんだから、余生を楽しく過ごしてくれたらいいな。

 

なんて、この頃は思ってたけど、一緒に暮らしてみるとすぐに、余生なんて超えて一日でも長生きしてほしいって思ってたよ。

 

 

お腹空いてるかなとドッグフードをお皿に入れると、凄い勢いで食べてたのが忘れられません。

今までは団体生活で、競争だったのかな?

 

もう、誰かにとられることはないから、ゆっくり食べていいんだからね。足りなかったら、足すからね。と、旦那と笑いながら声をかけました。

 

 

 

 

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保護犬さくらとの出会いは突然の様で でも

はじめまして。

シーズーが大好き、犬全般も大好きなハルーラと申します。

 

愛犬さくらが、去年のクリスマスの前日に、15歳で虹の橋へと旅立ちました。

膵炎という病気でした。

さくらを失ったこと、助けてあげられなかった事は、本当に悔しくて悔しくて、何をどうしても後悔ばかりです。

だけど、おんなじように今も苦しんでいるワンちゃんと飼い主さんへ、何かしらのヒントや助けになれるかもしれないと思い、ブログを書く事にしました。

それから、闘病だけではなく、保護犬との生活はどんな感じだったのか、

今、保護犬を迎えようか迷っている人の背中を押せたらいいなと。

 

個人的な思い出も多い犬闘病記になると思いますが、さくらに与えてもらった思い出と一緒に綴って行けたらと思います。

どうぞ、宜しくお願いします。

 

*****

 

さくらとの出会いは、突然の様で、今思うと運命的な出会いでした。

 

私の実家では、母がシーズー大好きで、小さい頃から常にシーズーがいる生活をしてきたのですが、

一人暮らしを始めて、やっぱり相棒が欲しくて、実家の子を一匹相棒に東京へ連れてきました。

その子が、さくらの先代のシーズーはるこ。

 

はるこは、のんびりおっとりした子だったけど、一人と一匹暮らしの生活にすぐに馴染んでくれて、どちらかというとべったりなどはしない感じの自立した子でした。

一人暮らしの大変さを、ずっと支えてくれて、私が泣いていればそっとそばに来てくれて、家の中で困っていると助けようとしてくれたり、心配してくれる心優しい子でした。

 

そんなはるこが15歳になった頃、突然失いました。

一人と一匹でずっと居た子は、もうペットじゃないんです。

かけがえのない相棒でした。

生まれてから、犬がいなかった事のない生活をしてきた私が、初めて毎日毎日号泣しました。

自分の意思と関係なく、気付いたら涙が流れているっていうのを初めて経験しました。

本当に、自分自身の半分を失ってしまったくらいの喪失感で、

 

”もう犬はいいや、はるこにも悪いし。”

 

私は、生まれて初めて、犬の居ない生活を送ることになりました。

立ち直るまで時間がかかったし、それから一年経っても、散歩してるシーズーさんを触らせてもらっては涙が勝手に出てきてしまったり、

時には、ペットロスをわかってもくれない人の馬鹿にした言葉に傷ついて怒ったりと、なかなか前に進めませんでした。

 

それでも二年経ち、また犬との生活に憧れが出てきて、時々ペットショップを覗いたりしていました。

抱っこさせてもらったり、ぎりぎりまで迷う事もあったし、実家に子犬が産まれて、連れて行けば?って母に言われた事もあったけど、なんでだろう。次の相棒には、なかなか巡り会えませんでした。

 

はるこが死んでしまってから3年になる頃、ずっと探していた運命の子に出会う事になりました。

 

結婚式を控えたある日、旦那と一緒に井の頭公園へと行っていました。

凄く好きな絵を書く似顔絵師さんが井の頭公園にいて、結婚式には、絶対その人に絵を描いてもらって飾りたいなと思っていたのです。

 

でも、大人気のその方に書いてもらうのは、順番待ち。

その日は特に忙しかったようで、まだまだ時間がかかるので、適当に時間つぶししていてくださいとのことなのです。

 

旦那と井の頭公園をふらふら。

その日は、天気も良く、野外ステージでワンにゃん譲渡会を開催していたのです。

 

もちろんそれが、どんなものかはわかっていました。

今までも、街で見かけたこともあったし。そこにシーズーがいたこともあったし。

でも、保護犬を引きとるっていう選択肢など全くなかった私は、特に気にする事もありませんでした。

 

ステージの上下にいくつものケージが設置されていて、何匹いたんだろう。今となっては忘れてしまったけど、10匹くらいの犬がケージの中外にいて、ただ犬に触りに来てるっぽい小さな子連れの親子が3組くらい、そこに集まっていました。

 

でも、私達はそこに行く予定もなく、少し離れた場所を歩いていました。

旦那が突然、ステージの方を見ながら言いました。

 

「ねえ、あの子はるこに似てない?」

 

「えー?」

 

旦那が示した所には、2匹のシーズーがいて、1匹は白黒、もう一匹ははること同じような茶白の毛色の子。

茶白の子は、向こうを向いていたため顔は見えませんでした。

 

「確かに毛色は、一緒だけどねー。」

 

時間もまだまだあるし、特に何も思わず、いつもの散歩してるシーズーさん達を覗き込むノリで、その子に近寄りました。

顔を見てみると、

 

「いや、全然似てないよー。顔の模様も違うし。」

 

肝心のその子は、私達に愛想を振りまくでもなく、近くに居る保護団体のスタッフさんや寄ってくる人達を黙って見つめていました。

 

すぐにその子のそばに、クリアファイルに入れられた一枚の紙が置いてある事に気がつきました。

そこには、その子ではなく、隣の方に居る他のワンちゃんの情報が書かれていました。

 

名前○○ 品種○○ 年齢○歳 理由:引っ越しで飼えなくなったため

 

やっぱり、保護犬はこんな感じの事情を抱えているんだななんて思い、何気なく、その子のクリアファイルも探して読む事にしました。

そこには、一瞬にして心をえぐられる内容が記されていたのです。

 

名前さくら 品種シーズー 年齢12歳

理由:飼い主が孤独死した家で推定2週間あまり発見されるまで、ご遺体と一緒に過ごしていた

 

それまでお気楽な気持ちでいた自分がまるで突き落されたかのようにショックを受けました。

 

「可哀想・・・」

 

どうやら、さくらと一緒にいた白黒の子も、さくらと一緒に暮らしていたようで、おんなじ理由が書かれていました。

すぐに保護団体の方がやってきて、更に詳しい詳細を説明してくれました。

 

発見された当時、4匹のシーズーがいて、近所の人に聞き込みをして行きつけの動物病院が判明したそうで、その中の若い2匹の子を獣医さんが引き取り、12歳のさくらと6歳の白黒の子は保護団体に託されることになったそうです。

施設に来てからは1年ちょっとだそうで。

 

そんな話を聞いているうちに、はるこを思い出してました。

もし、私が一人で何かあったら、はるこもおんなじ運命だったのかもしれないな。

想像すると、更に涙が出そうでした。

 

「良かったら、あちらで散歩とかさせてみませんか?」

 

保護団体の方に勧められて、リードを受け取ると、さくらは相変わらず私を見上げるでもなく、でも当たり前のように連れられて歩きだしたのです。

 

もうその瞬間から、私の心は完全に動いていて、旦那と引きとりの話をしていました。

旦那は、決定はハルーラに任せるよとは言ってくれたものの、はるこを失ってからのペットロスっぷりを思い出すと、またこの子を失ったら同じ事を繰り返すんじゃないかと、それが気がかりだったようです。

 

保護団体の方から言われたのは、12歳の高齢犬ですけど大丈夫ですか?なんだったら、白黒の子は6歳ですよって事でしたが、私の心の中には迷いはありませんでした。

6歳の子には、まだ新しい飼い主さんが見つかるかもしれないけど、この子には出会えないかもしれない。

それに、高齢犬の可愛さも知ってる。

本当は、2匹一緒に引き取ってあげられたら一番いいんだけど。

 

あれよあれよという間に、私は書類にサインをしていました。

自分でもびっくりでした。その出会う瞬間まで私は、保護犬を引き取ろうだなんて思った事もなかったのに。

 

後から思うと、彼女の名前は”さくら”。

先代はることは、春つながりの名前で。

はるこに似た子を探してた私が、そんなに似てないさくらを迎える事に決めたのは、運命的だって勝手に思うくらいの、自分にとってはそんな出来事で。

 

もしかしたらはるこが、「あの子だよ!」って教えてくれたんじゃないのかななんて、思っています。だって、そう思った方が、なんだか嬉しいし。

 

そんな出会った日のさくらの写真。

 

私を見上げたのなんてほんの一瞬で。

 

保護犬ならではなのかな?

なんだか、誰かを探しているような。だとしたらきっと、元の飼い主さんの事だったのかもしれないけれど。

さくらと人の多い場所に行くと、さくらはいつも誰かを探して待っているようでした。

 

 

 

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