乳腺腫瘍の手術
保護犬さくらが家族になってくれて2年が過ぎた頃、本当に時折出る小さな咳が気になり始めたので、心臓病の薬を飲ませ始めました。
薬の名前はリズミナール2.5。まだ今は一日1回で良いとの事でした。
料金は1錠×216円で、一ヵ月分をまとめて処方してもらいました。
定期的なレントゲンやエコーでも様子を見ていたし、前回書いたヘルニアらしき症状以外はやっぱり元気いっぱいだったので、安心していました。
でも、実はまたしても気がかりが生まれていました。
さくらには乳腺腫瘍があったのです。
良性の乳腺腫瘍は、メス犬にはどうしてもできやすく、でも大きくならなければ様子見で大丈夫と言われていたので、心臓の定期的な検査がてら、いつも大きさを測ってもらっていたし、家でも測るようにしていました。
でも、その腫瘍がちょっとづつ大きくなってきたのです。
正直、手術は気が進みませんでした。
というのも、実は先代のシーズー犬はるこも、乳腺腫瘍で手術を受けさせたことがあったのです。
はるこの時はボコボコといくつもできていて、他の気になることもあり、避妊手術と同時に受けた方がいいとの事で、手術を受けさせる決意をしました。
でも、その時凄く後悔したのです。
手術式は、上記の点から一列そのまま乳腺を摘出する開腹式で、同時に避妊手術もだったので、麻酔もする結構大がかりなものだったのです。
手術が終わったと連絡を受け、職場から急いで病院に駆け付けた私に、はるこは今までに聞いた事のない悲痛な声をあげたのです。
はるこはどんな時も鳴き声ひとつあげない子だったので、あの声がずっと心に残って、どれだけ辛い思いと痛い思いをさせてしまったか、凄く後悔したのです。
なので、さくらにもあの想いをと思うと凄く嫌でした。
とは言え、もし悪性のものだったら?それはやっぱり気がかりだし。
だけど、さくらの腫瘍は一箇所のみで、今回の動物病院では部分麻酔のみでレーザーで簡単にとれるとの話でした。
どちらにせよ、心臓が悪いさくらに全身麻酔はできないし、痛みも開腹に比べて断然少なく治りも早い、日帰りも可能との事で決意をしました。
手術の日、朝1で病院に預け、夕方には帰れますとの事で、心配しながらもいったん病院を出て待つことにしました。
手術が終わり電話報告をしてくれて、「さくらちゃん、しっかりしてるんで大丈夫です」との話を聞いてかなり安心できました。
夕方迎えに行くと、はるこの時を想像していた私には、拍子抜けするくらい、さくらは何も変わりなく、普通に元気でした。
ガーゼで出来た服と包帯でぐるぐる巻きにされていたはることは違って、お腹に小さなガーゼが貼りつけてあるのみ。傷口が小さい証拠です。
まだ散歩と入浴は1週間くらい控えなければいけませんでしたが、手術後の抗生剤を飲む以外は、特に何も変わらず生活できますとの事でした。
どうやらさくらは、連れて行ったキャリーケースの中で、ふせの姿勢のままお迎えを待っていたようです。
とにかく、何事もなくそつなく終わって本当に良かった。
会計は、手術費用と術後の飲み薬など併せて11万円くらいでした。
乳腺腫瘍は、避妊手術をしていない雌犬には、よく出来るそうです。していても出来ないとは言い切れないそうですが。
さくらのいた保護団体のHPには、全ての保護犬保護猫に避妊手術をしますと書いてあって、でも結局していないんだなぁと。
もちろん、そんなのとてつもない費用がかかるだろうし、犬猫への避妊手術が必ずしも必要なのかと言う議論もあるんだけど、ならさくらが来た日に、はるこの事であんなにも私を責めないで欲しかったなぁとちょっと思います。
前の飼い主さんが避妊手術をしない人だった事に対しても、何も思いません。私も愛犬に手術をさせないで済むなら、極力しない方向でいたいですし。
でもてっきり、HPを見てさくらが避妊手術をしていると思っていた事で、後々、しかもかなり状態の悪い時に最悪な状態を招きました。(その件については、また後で書きます)
それに対してはちょっと、なんともかもしれないけど、してないならしてないで伝えてほしかったし、HPにもそんな風に書かないで欲しかったです。
そんな事言っても、どうしてもさくらが良かったんで、さくらを引きとって後悔は何もないけど。
1週間後、検査に出されていた、さくらの摘出腫瘍が良性であったとの連絡で、また平和な日々が戻ってくるはずでした。
あなたとワンちゃんの暮らしが楽しくありますように。
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